オランダの保育事情
オランダは、2007年度にユニセフWell‐Being調査で世界1になった国です。
オランダの特色は教育で、100の学校があれば、100の教育があるといわれるほどに学校単位で教育が進化しています。
イエナプラン教育やピラミッドメソッドなど最近では、日本でもよく聞く教育法もオランダから生まれました。
ピースフルスクールプログラム
実は、オランダは実は1990年代になるまでいじめなどの問題が社会問題として取り上げられるほどであり、国が積極的に介入し問題解決に取り組んでいました。
その中で生まれたのがピースフルスクールプログラムで、学校風土や教室の雰囲気を改善するためにシチズンシップ教育プログラムが開発されました。
このプログラムは、オランダのユトレヒト市が、ユトレヒト大学のミシャ・デ・ウィンター教授を中心となって開発され、オランダで約600高に導入されています。
子供と大人(保護者や保育士)が関わることで、効果が最大化するこのプログラムは、2年間導入した学校全てで、文化や安全面で明らかに進展したという報告がされています。
保育園やクラスというコミュニティの中で、大人に対し子供たちがここの意識や責任感を持ち始め、積極的に自立の心と思いやりを形にできるようにしています。
これを取り入れた結果、いじめではなく別の手段を用い、問題を解決し学ぶことができるようになります。
ピラミッド・メソッド
オランダの保育を空るうえで欠かせないのが、このピラミッドメソッド。ピアジェ・ヴィゴツキーなどを基にオランダ政府教育評価機構Citoで開発されました。
子どもの自主性・保育者の自主性・愛着理論・適切な距離の4本の構成を基にした教育法です。
子どもの自己選択を重視しており、子どもたち自身で自己解決を目指す教育です。
保育者は、子供の自由勝手ではなく、子どもをサポートすることが重要と説いています。
子ども達が自由に選択できる環境を作る一環として部屋にいくつかの玩具を分け、子どもたちが選んで遊べる環境を作っています。
イエナプラン教育
オランダで有名なイエナプラン教育ですが、実は発祥はドイツで、ドイツにあるイエナ大学の教育学者、ペーター・ペーターゼンが同大学の実験校で始めた教育モデルです。
オランダは、憲法で教育の自由が認められているため、他国の教育法でも自由に取り組めることができるため、1960年代に取り入れられてから急速な普及を見せ200校が掲載されています。
イエナプラン教育は、異年齢のクラス編成をされ、学級は『根幹グループ(ファミリー・グループ)』と呼ばれ、学級担任の教員は『グループ・リーダー』と呼ばれ、毎年新学年になると年長は次のグループに進学します。
会話・遊び・仕事(学習)・催しを基本活用にし、遊びは企画されたものの、じゆうあそびなど様々な形態が用いられます。仕事は、自立学習と共同学習の2種類があります。催しは、週のはじめの会、週の終りの会、特別の年中行事、教員や生徒の誕生日などで、喜怒哀楽の感情による共同意識を持たせます。
イエナプラン教育は、産業発展のために決められたことを覚えるのではなく、自分自身をよく知り、他人の良さも知り、わかりあることを目的とした教育法です。
まとめ
オランダの教育の特徴は、教育の自由制に出ています。教育の自由があることで、他国の教育も自由に選べる様式は、オランダの豊かさと多様性・柔軟さをを表しています。
そのため、自主性を重んじる教育法がより根付いたといえるでしょう。